人工股関節全置換術
人工股関節全置換術
皮膚切開
股関節の筋肉の分け目を切開する方法がいくつかあり、太ももの側方、後方、前方などの皮膚切開をおこないます。
骨の切除
骨盤側の受け口(
人工関節の設置
カップを骨盤にはめ込みます。ネジや骨セメントを使って固定します。
ステムを大腿骨に設置します。骨セメントを使用する場合があります。
そして、骨頭、インサートを組み合わせます。
人工股関節置換術 動画
人工股関節置換術 の合併症
関節がはずれてしまうことです。脱臼すると通常は痛みで足を動かすことができません。脱臼してしまった場合は、すぐに医師が元に戻します。
脱臼を頻繁にくり返す場合は、再度手術が必要になる場合もあります。
脱臼しやすい動作に注意しましょう。ベッドでからだの向きを変えるときや、横を向いているときは、
この
予防のために、手術中から術後にかけて、一定の時間をおいて下肢の血管を圧迫する装置(
深部静脈血栓症 動画
細菌感染(化膿)
人工関節は生体インプラントであり、生体親和性が高い(生体となじみやすい)ものです。一度感染を起こしてしまうと、細菌が人工関節に膜(バイオフィルム)を作ってしまい、抗生剤が効きにくくなります。そして膜の中で細菌が繁殖してしまうため、感染が大変治りにくい環境になります。感染すると手術した部位の皮膚が赤くなったり、腫れたり、膿が出たりします。ひどい場合には、人工関節を抜きとらなければならないこともあります。
感染には、術後早期におこるものと、比較的年月を経てからおこるものとがあります。
人工関節のゆるみ、破損、
人工関節を使用していると、ゆるんだり、破損したり、
磨耗は、主に人工関節を構成するプラスティックの部分に見られます。人工関節が少しずつすり減ると
人工材料に対する生体の異常反応(アレルギー反応)
ごくまれに金属などにアレルギー反応を示すかたがいます。金属アレルギーの既往があるかたは、そのことを手術前に医師に必ず伝えてください。
なお、人工関節に使用される金属は、人体への影響が比較的少ないとされていて、アクセサリーなどの金属アレルギーがあっても、人工関節では反応をおこさない場合がほとんどです。
※詳しくは医師におたずねください。
人工股関節置換術 のながれ
手術前日
手術の前日は、可能であれば入浴またはシャワー浴をして全身を清潔にします。
手術の前日は、決められた時間以降、食べたり飲んだりができなくなります。手術にそなえて胃の中を空にしておきます。まれに、手術のための薬の副作用で吐き気をもよおすことがあり、吐いた物が気管につまる危険性があるからです。
手術当日
手術の準備がととのうと、手術室へ移動します。
麻酔をかけます。麻酔をかけると、患者さんは手術中眠るか(全身麻酔)、下半身の感覚がなくなります(
人工股関節全置換術がおこなわれます。
手術後
手術直後から、医師や看護師が患者さんの状態を観察します。
からだの向きを変えるときや、横向きに寝るときに、両足の間に枕(
深部静脈血栓症の予防のために、
手術した部位の痛みに対して、注射や点滴で鎮痛剤(痛み止め)を投与する場合があります。鎮痛剤を使用しても、多少の痛みを感じることもありますが、これは異常ではありません。しかし、薬で痛みがやわらがない場合には、必ず医師・看護師にそのことを伝えましょう。
※わからないことや不自由なことがある場合は、遠慮せずに医療者に伝えましょう。
リハビリテーションを含む後療法(手術後の治療)
リハビリテーションは、ベッド上での簡単な運動から始まります。股関節の周辺の筋肉を少しずつきたえる運動をします。
患者さんの年齢や筋力、手術前の関節の状態によって個人差がありますが、一般的に次のような段階で経過します。
ベッド上で下肢の運動を始めます。
ベッドから足をたらしてすわる。
車
歩行練習:リハビリテーション室で訓練します。
杖歩行(松葉杖、一本杖)の練習をします。
階段の昇り降り練習。
※自分で勝手にすすめず、医師、理学療法士や看護師の指示にしたがっておこないましょう。
退院後の注意
退院後の診察で、医師は患者さんの関節が順調に治ってきていることを確認します。必ず受診しましょう。
こんなときは病院へ連絡しましょう
手術した関節の痛みが増してきた場合
ふくらはぎや下肢の痛みや腫れが気になる場合
きずぐちが異常に赤くなったり、熱を持ったり、膿や血などが出ている場合
呼吸困難や胸の痛みがある場合
危険な動きは避けましょう
動きによっては、人工関節に大きな負担をかけることがあります。このような動きは
より安定した関節にするために
関節の周辺の筋肉がきちんと働くと、関節の安定性が高まります。入院中から、理学療法士や医師に相談し、自身にあった運動をみつけておくとよいでしょう。
股関節のまわりの筋肉をきたえる運動
術後の脱臼 予防
人工股関節は、関節の動きによって
また、常に気をつけなければならない動作(してはいけない動作)もあります。
人工股関節の脱臼には、
前方脱臼 動画
後方脱臼 動画
危険な動きはさけましょう
足は組まないようにしましょう。
手術側を上にした横座りはやめましょう。
動画で見る日常動作
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正座する |
ベッドに腰掛けてものを拾う |
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床にすわる |
しゃがむ |
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イスに座る/立ち上がる |
腰を曲げる |
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イスから立ち上がる |
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靴下を脱ぐ(良い例) |
靴下を脱ぐ(悪い例) |
足の爪を切る・靴下を脱ぐ
・靴下エイドやリーチャーを使用してもよいでしょう。
・爪が切りにくい場合は、無理をせず、家族に協力してもらいましょう。
リーチャーを使用する
床に落ちたものを拾うときに便利です。
浴そうの出入り
・浴そうのふちが高いとき: |
浴そうのふちに腰掛けて入ります。手術をしていないほうの足から入り、手術をしたほうの足から外に出します。 |
・浴そうのふちが低いとき: |
腰掛けずに、手すり等につかまりながら直接入ります。手術をした方の足からまたいで入り、手術をしていない方の足から外に出します。 |
| ・浴そうの中でも、手術した方の股関節を曲げ過ぎないようにしましょう。 | |
横になるとき
・寝ている時も足を組まないようにしましょう。
・両足の間に枕などを挟むと安心です。
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詳しくは、医療機関で受診して、主治医にご相談下さい。











